東京想街道
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   1

 目の前には見覚えのあるログハウス。周囲は草むら。正直、彼はため息をつきたくて仕方が無かった。
「――……また何か、用事か?」
現れるのは呆れ顔の兄。外見年齢は彼と同じだ。
「気になる事があるなら、相談には乗ってやる。但し、相談だけな」
金髪を揺らして兄は笑い、飽くまで楽しそうに言った。
だが彼にとってはそれどころではない。
「……いいよ……帰らせて」
「何だよ、珍しいな。でも今帰っても夜中に目覚めるだけだぜ?ちょっとぐらい話してけよ。俺だって暇なんだよ――永遠を甘くみんなよ?」
「見てないよ」
兄の方がため息をつき、丸太の上に座り込む。
「色々問題は起こってるんだろ……今でも。先輩だって悩んでる。これからお前らに何が起こるかは、誰にもわからない」
「だから……帰りたいんだよ」
「でも気になる事はあるんだろ?」
「色々ありすぎて、何言っていいか判んねェよ」
彼が正直に言うと、兄は「へぇ」とだけ言ってニヤリと笑った。何かを企んでいる笑みだ。昔からそうだった。
 そういう時は、下手な事を言うと丸め込まれるだけだ。
「まだ、いまいち状況が飲み込めない。先生はまだ何か隠してるし、法律もどうなるか判んないし」
「――なるようになれよ。死んじまえばそこで終わりってだけだろ」
「……葵、さらっと怖い事言うなよ」
「さぁ。――先輩の過去は暗すぎて暗すぎて、何処から光を当てていいのか判らない状態なんだな、きっと。俺が会ったのは先輩が高3の頃だから、それ以前の事は、知らない。多分お前の知り合いで生きてるやつは……誰も、知らない」
本当に、そうなのだろうか――。
「あ、訂正。お姉さんが居たわ」
「でも……家族にそんな、暗すぎるような事明かすかな?親だって教師なんだよ?」
「他人なんて尚更明かせねェじゃんよ」
「他人だからこそ明かせるって事もあるじゃんか」
兄が口を閉じて考え始める仕草を見せる。実際に彼が考えているのかどうかは、判らない。
「……先輩自身は、その過去を快く思っていない、のかも知れない。だったら、問い詰めても無駄なだけだ」
「…………だけど」
「でも仕方ないだろ。過去に起こった事は変えられない。誰にもだ。もし、先輩を敵に回したくないんなら――……その時が来るまで、大人しく待つってのもまた、ひとつの手かな?なーんて、俺は思っちゃったりするけどさ」
ふふん、と適当な口調で笑って、兄はすっくと立ち上がった。
「んで?ホントに他何も用事はねェのか?ったく、そんなんならわざわざ来るなよな、俺だって労力消費すんだぜ」
「別に来たくて来た訳じゃねェっての」
「おー?何だオマエ、愛する兄貴に向かってその言い草か?あー?いいんだぜ、二度とここには来られないようにしてやっても――」
「……出来んのか、そんな事」
「うぐ」
素直すぎる。彼はため息をついた。
 全く、この世界は訳のわからないことが多すぎる――……一体何を信じて、何を疑えばいいのかすら、既によく判らない。
 もしかしたら、本当はこっちが夢ではなくて現実で、今までの全てが夢だったとか――……まさかそんな事は無いだろうが、そういう考えに浸ってみたりもするのだ。世界の真理を知るには、彼はまだ――……未熟すぎた。
「――……とにかく、状況が奇妙しくなったらまた来いよ。誰かが襲われたり、死んだりしたらさ」
「怖い事言うなよ」
「もしもの話だ。俺に予言は出来ない」
「……わかってる。それじゃね」
「おぅ――……気を付けろよ」
彼は笑顔の兄に手を振り返し、草原の方へと戻った。
 ここを、何だと考えればいいのだろう――……。
 あそこに立つ兄は、本当にそこに『存在』しているのだろうか――?
 
どれだけ考えても――……納得いく答えは、見つからなかった。


   2

 急行列車に揺られながら、三宮諒也は久し振りに会う家族に言うべき言葉を考えた。だが考えたところでいい答えは浮かばないし、浮かんだとしても実際会ってしまえば全く違う言葉を発している事だろう。無駄な行動だ。

(……疲れたな)
考えてみれば、昨日から家に帰っていないのだ。夢見月家で一泊したとはいえ、他人の家であることに違いは無い。気付いてみれば小旅行状態だった訳だ。
 夢見月家からの帰り道、諒也はあとの3人と別れて横浜から南下した。実家へ向かうつもりなのだ。そこで少し家族と話し合って、ついでに訊いておきたい事を聞いて――……それで、今の家に戻るつもりなのである。こういう機会でもないと、隣県とはいえ出不精な諒也が行き来する事は無い。

 電車の窓から見える景色が妙に懐かしくなった頃――……列車は、小田原駅に到着した。

   *

 小田原の市街地からはだいぶ離れたところに、彼の実家は建っている。海辺だが砂浜は無い街で、彼はのどかで落ち着いたその雰囲気が今でも好きだ。彼は鞄を背負いなおし、広大な海に向かって心の中で小さく「ただいま」とだけ呟いた。
 しばらく歩いて、目の前に見慣れた家が現れる。諒也が幼い頃から変わっていない表札には「岩杉」と黒い文字で彫られている。彼はそのすぐ下に設置されているインターホンを押した。

返事は無い。

「……出掛けてんのか?」
出掛けていようが出掛けていまいが、外で待ちぼうけと言うのは困る。
 鍵ぐらいは持っているから、中で待っているか――……と、彼が門を開けた時だった。
「あれ、諒ちゃんだ」
聞き覚えのある声。慌てて振り返ると、そこには笑顔でたたずむ黒髪ポニーテールの女と、双子の少年――……彼の妻と息子だ。3人の手には量にこそ差はあれども、スーパーのものらしき袋が握られている。
共同で買い物に出ていたのか。

――1人足りない。

「……志織は?」
「寝てる。あい、諒ちゃん持ってコレ」
妻――未佳子が買い物袋を差し出している。
「…………俺の荷物見えてるか?」
反論しつつも諒也はそれを受け取った。
ふと見ると、下の子供たちからも差し出されている。
「……君らは駄目」
「ちぇー」
「駄目かぁ」
「親をこき使うなんて百年早いッ」
諒也はそう言い切って、玄関のドアまで突っ走った。

   *

「――で?何でまた急に帰ってきたのさ」
「せっかく横浜まで出たから、そのついでにと思っただけだ。他意はないよ」
「他意があっても無くても、こっちまで来るからには暇つぶしって訳にも行かないんじゃないの?」
食卓に座りながら、未佳子はそう言った。
少しだけ考えて、答える。
 答えると言うよりは――……話題を、変えた。
「3人は、ニュースは見たのか?」
「……見ても判らないわよ」
急に、未佳子の表情が暗くなった。返答になっていないが、恐らくは見たと言う意味だろう。
 昨日の会談については、既に日本中で報道されたと聴いている。全て、広報担当の姉からだが。
 それまで彼は、子供たちに自分がいかなる立場に立たされた人間であるのかを言って来なかった。だからもしこの報道を見ていたとすれば、それは彼らにとって初めて聞く事実となるだろう。そしてそれを、どのように受け取るかが怖くて――……今までずっと、言えないでいたのだった。
 だがいつまでも黙っているわけには行かない。いつかは言わなければならない事は、彼らが生まれた時からずっと思っていた。だからそれを言えた日をもって、それまで蓄積してきた悩みは全て消去できるように――努力してきたのだ。

 諒也は続ける。
「判らないとは限らないだろ?今までだって色んなところで色々言われてきたんだ」
「あたしは……怖くて途中で逃げたけど、あの子達はずっと見てたわよ、面白いことでもないのに」
諒也は少し、笑った。単なる自嘲だったのか、それとも別の何かか――……妙な感覚だった。
「確かに面白くはないな。でも少しぐらいは、考えてくれたんじゃ」
「パパは悪い人なの?」
高い声。未佳子ではない。背後の声の主は――……幼い娘と、その後ろに息子2人が怯えるような表情で立っている。
「ち……違うわよ、あれは悪い人って言ってるんじゃなくて――」
「でも、悪い事したら死刑になるんでしょ?パパ、何にもしてないのにどうして死刑になるの?やっぱり悪い人なの?」
未佳子のフォローも追いつかない。諒也は彼女を止めて、自らへの問いに答え始めた。
「――……悪いのかも、知れない。悪くないのかも、知れない。俺には判らない。でもひとつだけ言えるのは、俺みたいなのが居る事で――……志織の言う『悪い人』が、増えるって事は確か」
「増えるから、パパが死ななきゃいけないの?」
娘の表情が一段階曇る。
「まだそうとは決まった訳じゃない」
「でも、テレビで言ってた!」
「言ってた!」
娘の後ろの息子たちが口々に叫んだ。
「テレビで言ってる事が全部本当とは限らないよ。決まってない事を言ってるんだから、これからどうなるかは、誰にも判らない。もしかしたら、死なないで済むかも知れない」
「『かも知れない』……」
その場が、静かになる。
嫌な静けさだ。
諒也はため息を吐いて、次に言うべき事を考えた。
「――……どっちにしろ、CECSって言うのは――今はまだ、皆に受け入れられてもらってない。皆が『悪い人』だと思ってるからね」
「パパは悪い人じゃないよね?」
「志織の『悪い』が何を言うのかは判らないけど――……少なくとも、人を殺した事は、無いかな」
「あったら嫌だよ!」
諒也は思わず笑った。笑うと、志織が怒った顔で「何で笑うの?」と尋ねてきた。

それ以上の事は、言えない。
言ってしまえば――……彼らに、今よりもっと酷な運命を背負わせる事になる。

「……まぁとにかく、『悪い人』だと思われてるから……ちゃんと働いて、皆に自分がちゃんとした大人だって事を認めてもらわないといけない」
娘は小さく頷く。
「それで、国に言われる仕事を、やらなきゃいけない。それはお金もそんなに貰えない仕事だけど、それをやる事で、皆は安心する。だから、俺はそれをやらなきゃいけない。やらなかったら、国から怒られて捕まるだけ。何かを企んでるんじゃないかって疑われるからね」
「何にもしてなくても?」
「そう。でもそれで、『悪い人』じゃないと思ってもらえるんなら……頑張ろうと思うだろ?何にもしてないなら尚更だ」
娘たちは今度こそ大きく頷いた。
「だから、今は頑張るしかない――……認めて、もらえるまで」
「あたし、ずっと応援する」
「僕も!」
「ぼくもー!」
子供たちの声が、妙に心を落ち着かせてくれる。
彼は少しだけ微笑んで、小さな声で応えた。
「――……ありがとな」
それまでずっと肩に背負ってきた重荷が、今ようやく、下ろせた気になった。


 その翌日。そろそろ家に帰らないと、新学期に間に合わなくなる――……いきなりそんな事はやっていられない、と諒也は帰る準備をして、荷物を持って玄関に向かった。
 その途中で、ある人物とすれ違った。
「! 祖父さん」
彼の祖父はゆっくりと振り返る。そして笑顔で尋ねた。
「何や?ワシへの褒め言葉ならいくらでも――」
「ひとつ、訊いておきたい事があるんだ」
「…………大事な事、か?」
祖父は判っている。
これから、諒也が何を訊こうとしているか――……いや、既にその答えも用意しているだろう。

「あぁ、物凄く――……大事だ」

祖父はゆっくりと諒也の方へ歩み寄り、そして、顔を上げた。
迷いのない、表情だった。


――そして彼は、その言葉を発する。


   3

 泊里桐一郎は、再びあの店に向かっていた。雑貨店『深海屋』、蒼い髪をした妙な男が運営している、東京郊外の店だ。泊里にとってそこがどんな存在になり得るのかは、恐らく日本中の誰もが知り得ないだろうと彼は信じていた。
 店の前に立ち、深呼吸を2回。扉に、手を掛けようとしたその瞬間だった。
「あーッ!トマリ君だッ」
突然の叫び声に、泊里は慌てて振り返った。心臓がバクバク音を立てているのが判る。
「な……ッ、えっと、島原……さん?」
先日会った、CECS――とは到底思えないが――の1人だ。
「うん。玲央だよ、玲央って呼んでいいよ!ママさんに付けて貰ったの、お気に入りの名前なんだよ」
何を当たり前の事を言うのか、と泊里は彼女を疑った。
しかし彼女は悪びれる事も無く、笑顔でおさげを揺らしながら彼に話しかけた。
「トマリ君、シヅキのこと気に入ったの?」
「……気に入った……?」
「だって、そんな顔してる」
言われている意味がよく判らず、泊里は返答できなかった。しかし玲央は笑うのみだ。彼女が怒っている姿というのも見てみたいと思った。
「――玲央のホントのママさんはね、イギリスに居たんだって。パパさんは日本人で、玲央はハーフなんだよ」
オレンジ色の髪と赤い瞳だ。日本人だったら逆に怖い――と、改めて見直して思う。

――ヒトという生き物に、赤い目と言うのは存在したのだったか――?

泊里の表情が変わったのを、彼女も読み取ったのだろう。いつもとは違う表情で、クスクスと笑った。
「玲央のパパさんはね――……すごくいい人だったんだよ。ママさんが死んじゃった後、玲央のこと、ちゃんと面倒看てくれたの」
「……どうして過去形で……」
「玲央がまだ小さい頃に、パパさんも死んじゃった。でもね、ちゃんとパパさんの事は覚えてる。最期まで玲央の事、撫でてくれた」
彼女の口調が、変わった気がした。その時初めて、泊里は彼女を年上なのだと認識した。
「その頃の名前は、維恩って言うの。維新の恩恵に与った子、なんだって。漢字はあんまり好きじゃないけど、響きは好き」
「名が、変わった――」
普通なら、両親が亡くなったのなら誰か別の人間に引き取られて、名前もろとも新しい人生を歩みだしたのかと思うところだが。
この場合は、違う見方をするべきだという事は、泊里にとって必然的な事だった。

彼女は今確かに、『維新』と言った。

泊里が気付いた事を確認してか、彼女は話を逸らした。
「――あの諒ちゃんにも気付かれないなんて、トマリ君って凄い子だね!」
「……『あの』?彼はそんなに凄いの……?」
気付く方が異常なのだと、彼は信じてきたのだが。
「判るでしょ?シヅキと30年以上も付き合ってるんだもの。ちょっとぐらい勘も鋭くなるよ。あぁ見えて、言わないだけで結構気付いてるんだよ。そんな諒ちゃんでも気付かなかった――」
泊里は何も言わず、ただ彼女の言う事を聞いていた。
「でもね、玲央の目はごまかせなかったよ。――キツネさん」
もうごまかしても意味は無い。
彼女は本物なのだ。
「……すぐに判ったのか?」
「待って。その前に訊きたい事があるの」
「……何だ?」
「トマリ君は銀狐だよね?善いキツネさんなんでしょ?どうしてCECSなんかに」
「それを言ったら、君だって同じだ。その事は……多分、元々の性質とは関係ない。人間に化けて紛れ込んで育った家が、僕にそれを、施しただけの話」
泊里の返答を、玲央は寂しそうな顔をして聞いていた。
「……玲央は、シヅキと違っていい精霊じゃないよ……」
言いながら、彼女が店の扉を開ける。
「! 玲央、泊里君!珍しい組み合わせだね」
中から、志月の声が聞こえた。
「……何か、2人とも疲れて見えるけど……?どうかした?」
「何でもないよ、玲央は大丈夫だよ」
無理矢理笑う玲央の姿が痛々しい。
「泊里君――……確か、本当の名前は」
「アリオト。北斗七星の内の、一番明るい星です」
「――妖狐はヒトに化けるのにそれを使うからね。まぁボクの場合は……そういうのには無関係だけど。元々動物だった訳でもなければ、元々人間だった訳でもない。生まれた時から、ボクはボクのまま。君はいつからこの世界に居るの?」
志月の問いが、考えなくても自然と心の中に落ちてくる。
泊里は静かに答えた。
「判りません――……でも、多分三百年は経ってるんだと思います。この名前を持ってからは、まだ十数年ですが」
「君がヒトとして生きるようになったのは、今回が初めてだね?」
「はい」
「……不運だったね」
CECSの事を言っているのだろう。
「仕方ありません。運命なんてそんなものです」
「そう思えるなら充分だよ。――しかし参ったね、CECSに人外の者が2人って言うのは……どう誤魔化したものかなー」
「心配ないよー、シヅキ!玲央は玲央でちゃんとやるしッ、トマリ君だってキツネさんなんだから頭いいでしょ?だから大丈夫!」
そういう問題なのかどうか。
志月が微笑んだ。
「まぁ――……部外者であるボクがどうこう言うのも変な話だけどね」
ふと思い出して、泊里は尋ねた。
「志月さん」
「はい何でしょう」
「……秋野さんと岩杉さんは、彼女がヒトではない事に気付いてるんですか?」
「――えぇ、勿論。だから貴方も、話して大丈夫だと思う。少なくとも諒也君は『道理で』とか言うはず」
志月の回答に、玲央は不満らしかった。
「えー、シヅキは諒ちゃん、気付いてると思ってた?」
「感づくぐらいはあるんじゃない?だってほら、泊里君が最初に来た時、その鐘鳴らさなかったし……そういう事で『あれ?』ぐらいには思うと……思うけど?」
「むー、そーかなぁ」
まだまだ不満げだ。100年以上生きていると言われても、やはり子供らしく見える。
「……玲央、諒也君を随分と過小評価してるようだねぇ」
「そッ、そういう意味じゃなくて!!トマリ君が凄いって意味だよ!」
しかし泊里自身は、岩杉に対して気配を消そうなどと考えてはいなかった。

そう、何もしていなかったのだ。

「よく考えてみろ、玲央。諒也君を彼がどう見たと思う?普通の人間としか見ないだろうが。人間相手するたびに気配消してたら疲れるだろう」
「……あ」
志月の回答は確かである。実際には何もしていない事を、志月自身も判っていたのだろう。
「――……まぁとりあえず泊里君、座って」
「あ、はい」
「いいものだね、人間が居ないと言うのもまた、一興。――お茶どうぞ」
「ありがとうございます」
「玲央はニンゲン、居た方がイイ」
「……この反抗期娘が」
「過ぎたよ!」
「じゃあもっと大人らしくしてなさい。セーラー服着て、いつまでも女子高生気取りで居るなよ?妖だって歳は取るんだから。そもそも君ハーフだろうが」
「……う」
玲央が黙り込む。泊里は思わず笑った。
 そんな時だ。

「何だ、お取り込み中か?人間立ち入り禁止かな、志月」
「……!」

彼らを現実世界に引き戻す――……噂の人間が、登場した。



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